神奈川 大磯日帰り旅行記②旧吉田茂邸

寄生妻日記
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大磯への日帰り旅行、後半です

前半は登録有形文化財の素敵な洋館でイタリアンランチをいただきました
地元の食材を使った料理はとっても美味しかったです

旧吉田茂邸のある県立大磯城山公園内

  • 旧吉田茂邸地区旧三井別邸地区の2つの地区からなる
  • 神奈川県中郡大磯町大磯1007
    JR線大磯駅から徒歩1分

吉田茂はどんな人?

1878年9月22日、土佐藩士の竹内綱と母の間に生まれました

当時父が投獄されていたこともあり、支援してもらっていた親友の吉田健三の養子になります
茂がまだ11歳の時に健三は亡くなってしまい、茂は子がいなかった茂の財産を引き継ぐことになります

その後いくつかの大学に編入し、最終的には東京帝国大学法科大学を卒業
外務省に入省し、外交官として海外へ赴任、キャリアを積んでいきます

1945年に戦争の終結を目指し和平工作を働きますが、これを理由に逮捕されてしまいます
40日ほどで釈放され、終戦を迎えます

終戦後の東久邇宮内閣、その後の幣原内閣で外務大臣に就任します
そこでGHQとの交渉にあたり、戦後の復興に尽力します

そして、1946年には内閣総理大臣に初めて就任
その後別の人が内閣総理大臣になることもありましたが、退任と就任を繰り返し、計5回内閣総理大臣に就任するに至りました
1963年に政界を引退しました

内閣総理大臣時代には、1946年に日本国憲法の公布、1951年にサンフランシスコ平和条約、日米安全保障条約に調印するなど、戦後処理に追われました

引退後の晩年も多くの政治家が茂を訪問し、影響力は残ったまま
1967年10月20日に自宅で逝去しました
日本武道館で国葬が執り行われています

旧吉田茂邸

  • 1884年に養父・吉田健三が別荘として建てました
  • 1945年から茂が本邸として使っていました
  • 1947年に訪れる賓客のため応接間棟の増築が木村得三郎設計により完成
  • 1961年に中島健設計の日本庭園が完成
  • 1961年に吉田五十六設計で本館・新館の増改築が完成
  • 2009年に火事でほとんど焼失
  • 2016年に焼失前の邸宅へと再建工事完了

日本庭園

1961年に造園された庭園です

池泉回遊式と呼ばれる、中心に池を置いて周りを散策できるようにする様式です
広さは約9,000坪もあり、豊かな自然があります

できるだけ茂が住んでいた当初に近いよう、手入れをされているそうです

敷地に入ってすぐある兜門
1954年サンフランシスコ講和条約を記念して造られました

庭園には大きくて立派な池があります
見る角度によって表情が異なるので面白いです

庭園を奥に進むと現れる七賢堂
元々は同じく大磯にある伊藤博文の本邸・滄浪閣に建てられました
当時は三条実美、岩倉具視、大久保利通、木戸孝允の4人を祀った四賢堂と称されていました
その後伊藤博文、西園寺公望、吉田茂を祀って七賢堂に、また現在の地へ移築もされました

母屋

1947年に応接間棟の増築が、1961年に本館・新館の増改築が完成

本館 ローズルーム(食堂)

茂は毎年外務省に新しく赴任した外交官補をマネキ、食事会を開催していました

窓から見える庭園は静かで安らぎのあるもの
この景色を見ながらする食事は穏やかなものになりそうです
また、壁がクッションのような材質なのが特徴的です

新館 金の間

応接間として利用
装飾に金が使用されていることから、金の間と呼ばれています
1階からは見ることのできない、箱根連山や富士山、相模湾を見渡すことのできる場所です

新館 銀の間

茂の寝室で、最後に息を引き取った場所でもあります
銀の装飾が施されていることから、銀の間と呼ばれています
デスクもあることから書斎としても使っていました

応接間棟 楓の間

建設当初、内閣総理大臣だった茂が執務室として利用
来客時に楓の間で談話をしました
そのためソファが置かれています
1979年には日米首脳会議をここで行うなど、国内外の客人が足を運んでいます

応接間棟 書斎

書斎はプライベートな空間にしていたため、家族など限られた人しか入れませんでした
書棚には首相官邸と直通の黒電話が置かれています
一方で書棚の前には掘りごたつもあり、リラックスできる場でもあったのかもしれません

この広い書斎にはいくつもの窓があり、さまざまな角度で景色を眺めることができます
特徴的な窓枠や、開放的な大きな窓まで

照明器具は華やか

旧吉田茂邸を探検していると気になってきたのが天井についた照明たち
真下から見るとお花のようなものも
斜めから見ると光が大きく広がって存在感が大きいので、現地でみてみてください

シンプルモダンな形の照明は、日常をささやかに豊かにしてくれます

サンルーム

ローズルームと繋がっていましたが、耐震性の問題があり立ち入り禁止になっています
外観から中をうかがうことだけできます

入ることができないのは残念です

旧吉田茂邸だけじゃない!ゆかりの邸宅

外務大臣や内閣総理大臣時代に、茂は旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)を公邸として使用していました
こちらもアールデコ様式の面白い建築です

こちらもいずれブログにできたらと思います

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