台湾旅行|台南の建物探訪2 赤崁楼/祀典武廟/延平郡王祠

寄生妻日記
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今回は中国様式の要塞や廟です

ぴーやん・もーの台湾旅行

台湾旅行の概要
  • 人数
    夫婦2人
  • 期間
    現地5日間
  • 主な滞在地
    台北市、台南市
  • 旅程
    台北3泊→台南2泊
    お得な台湾高速鉄道のチケットで周遊

赤崁楼(プロビンティア城)(おすすめ★★★★★)

  • オランダ植民地時代の城
    一時は行政と商業の中心だった
  • 料金
    大人50元
    子ども25元
  • 営業時間
    8:30〜21:30
  • 住所
    台南市中西區民族路212號

1653年、オランダ人が所有していた一帯の地域に築かれたプロビンティア城
清朝時代の1862年に地震で全壊してしまいます
1875年にを建立
1886年に蓬壷書院や文昌閣、五子祠を建立
日本の統治時代になると陸軍の病院へと役割を大きく変えます
同時に一部は修復するなどの再編をします
戦後は鉄筋コンクリートを使用するなど耐久性のある修復を実現し、今に至ります 

比較すると、ゼーランディア城(安平古堡)が統治の中心、プロビンティア城が行政や商業の中心でした

入り口や階段にいる獅子がまるっこくてかわいいです
口の中に球が入っているものも

敷地内は結構広く、半分が庭園でもう半分が建物群です
その境目には堀のような小川が流れています

9基の石碑は1789年に乾隆帝が造らせた御贔屓牌
贔屓(ひき)というのは石碑の下にいる亀のような伝説上の生物
龍が生んだ9頭の生物の一つで、重いものを背負うことを好む性格なので、よく石碑の下の装飾に使われるモチーフ

丸い門をくぐると建物群のエリアに入ります
メインは海神廟文昌閣です
一帯は赤い塀に囲まれており、特別感があります

海神廟

派手な色彩に包まれた中国様式の楼閣
プロビンティア城の基礎を生かして建てられています

1階部分にはさまざまな展示があります
鄭成功の画が飾られています

そして日本でいう絵馬も並んでいますね
隣の文昌閣で祀られているのが魁星爺という学問の神様ということで、合格祈願が多いです

特徴的な屋根の先端、柱などのパーツが展示されています
この屋根のパーツは、贔屓の兄弟の螭吻(ちふん)がモチーフ

さらに、オランダ統治時代のプロビンティア城の模型が
シンプルなデザインで、基礎部分が大きいのがわかります

2階部分は赤崁楼ができた時代から、船の変遷などを紹介
そして廻縁に出ると外の景色を眺めることができます
現在でも高い建物が少ないこの地区では、見晴らしが良い状態が保たれています

廻縁は狭いですが、しっかりした造りになっているので安心
床はタイル、手すりは西洋風なのが面白いです

意匠を凝らした部分が多いので、建物じゅうを探検したくなる、そんな楼閣です
もーは3枚目の竹風格子が好きですね
長方形でないところもポイント

文昌閣

残念ながら訪れた時は修復工事中で全く見学できず

一体どういう機能があるのか、また将来なるのか、気になるところですね

こちらもプロビンティア城の基礎を生かして建てられており、一部公開されています
それがプロビンティア城の正門部分
オランダ統治時代ではなく、鄭氏時代の1653年に建設されました
改修工事によってこちらも復元されるのか、楽しみです

祀典武廟(おすすめ★★★)

  • 鄭氏時代に建てられた廟
  • 関羽を祀っている
  • 営業時間
    5:30〜21:00
  • 住所
    台南市中西區民族路212號

1665年、台湾では初期に建てらてた関帝廟
国定古跡にも指定されています
非常に歴史があり、地元の方々に親しまれています

入ると奥行きがあって広いです
さまざまな神様が祀られています

「大丈夫」の扁額がもーのお気に入り
1791年、台澎兵備道兼提督学政の楊廷理が書いたもので、毅然とした強さがあります
廟であったり、関羽やそれぞれの神様を詳しく知らなくても、これだけは理解できるので嬉しいです

「大丈夫」の由来(諸説あり)

  1. 中国由来説: 「大丈夫」は中国の成語「大丈夫了」に由来するという説
    これは、宋代の詩人である苏轼(そしょく)の詩「江城子・乙卯正月二十日夜记梦」に由来するとされています
    この詩の中で、「大丈夫了」は「心配なし」という意味で使われています
  2. 象形文字説: 「大丈夫」は、元々は漢字の「大」、「丈」、「夫」が組み合わさってできたとされています
    これらの漢字それぞれには、「大」が大きいことを示し、「丈」がまっすぐなことを示し、「夫」が力強い男性を表します
    そのため、「大丈夫」は文字通りには「大きくてまっすぐで力強い男性」という意味になりますが、転じて「強い」「安心だ」という意味で使われるようになったとされています

格子のデザインが中華圏らしい

朝早くから夜遅くまで開いているので、時間があれば立ち寄っていただきたいです

延平郡王祠(おすすめ★★★★★)

  • 鄭成功を祀った福州式の廟
  • 日本統治時代には台湾で初めての神社に
  • 営業時間
    8:30〜17:30
  • 住所
    台南市中西區開山路152號

1662年に鄭成功がオランダ人に勝利し、
開拓して領地を広げたことから、開山王廟と称されます
清朝時代には、鄭成功のかつて任命された役職・延平郡王から延平郡王祠と改称
日本統治時代は開山神社に改められたが、戦後は延平郡王祠に戻されました

花崗岩でできた鄭成功の石像
高さ7mもあり、大通りに面していることもあって、通る人の目をひく迫力満点の像
2008年に建立されました

敷地内には、神社の面影をのこす牌坊があります
日本が開山神社に変えた際建てた鳥居に手を加えているものです
二二八事件をきっかけに渡ってきて、延平郡王祠へ訪れた国民党の白崇禧が刻ませました

延平郡王祠は福州様式なのですが、これは福建省福州市周辺が起源の建築様式
その主な特徴はこちらです

  1. 装飾的な彫刻と彫刻: 福州式の建築物は、精巧な彫刻や装飾を特徴としています。特に木彫りや石彫りの装飾が豊富で、建物の柱や梁、屋根などに華麗な彫刻が施されています。
  2. 瓦とレンガ: 福州式の建築では、まだらな瓦や耐火レンガがよく使われます。これらの素材は、風雨にさらされることで風合いが増し、建物に歴史的な雰囲気を与えます。
  3. 庭園や中庭の配置: 福州式の建築物には、しばしば庭園や中庭が含まれています。これらの庭園や中庭は、建物を取り囲むように配置され、建物と自然の調和を図ります。
  4. 寺院や宗教建築物の影響: 福州式の建築には、寺院や宗教建築物の影響が見られることがあります。特に屋根のデザインや装飾において、仏教や道教の要素が反映されることがあります。
  5. 墨緑色の塗装: 福州式の建築物では、しばしば墨緑色の塗装が使われます。この色は、建物を美しく引き立たせるだけでなく、防水や防腐の効果もあります。

開放感のある内部は、昼間だと非常に明るいです
ここに祀られている鄭成功像も、なんだか爽やかな好青年に見えます

庭園には大きな池があります
橋もかかっていて、雄大さが感じられます

鄭成功文物館は工事中のため閉館していました
2023年12月にリニューアルオープンしていますので、今からなら見ることができます!

今回は中国様式の要塞や廟を見てきました
台南での旅の参考になれば嬉しいです

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